2011年8月31日水曜日

巨人軍首位に2.5ゲーム差!!





巨人が強い。エース内海哲也投手が、7回2/3を無失点で抑えハーラー単独トップの13勝目を勝ち取った。敦賀気比高時代を過ごした福井、そして高3夏の福井県大会決勝で敗れた苦い思い出のある球場で見せた快投だっただけに嬉しさも倍に。3連勝で、開幕3戦目以来となる今季最多タイの貯金2。首位ヤクルトが敗れ、2・5ゲーム差に迫った。逆転Vが十分可能な位置につけてきた。
 あの日とは違う歓声が、体中を駆け巡った。最後までマウンドを守ることができなくても、勝利を挙げたことが最高の喜びだった。「投げきりたい気持ちもありますが、自分が完封するよりも、チームが勝つことが大事ですから」。高3夏の福井大会決勝で悔し涙を流した日から11年経つ。首位ヤクルトを猛追する今、苦い記憶を拭い去る会心の勝利は、内海にもチームにもただの1勝ではなかった。快心の勝利に違いない!
 11年前、肩を痛めながらも気力で守り抜いたマウンド。3失点と好投したが、結果は無情だった。「あの時の負けは僕のせい。自分が0点に抑えていたら…」。プロ入り後も夢にまで出てきた負の記憶。この日も「あまり調子は良くなかった」と振り返るが、当時と同じように負けられない試合で7回まで並べ続けた「0」が、心身ともに成長した証しだったはずだ。
 野球への意識を変えてくれたのが「第2の故郷」と呼ぶ福井だった。敦賀気比高に入学して間もない頃。喉を潤すため自販機に向かう内海の目に飛び込んできたのが、ウエート練習場で汗を流すライバルだった。
 内海 普段の練習がめちゃくちゃきつくて、オレは頑張ってるって勘違いしてたんです。でも、それは与えられた練習。自分よりもすごいやつが、見えないところで努力してた。自分も変わらなきゃいけないなと。もし(敦賀)気比高に来てなかったら、今の僕はないと思います。
 中学時代は3番手投手だった内海とは対照的に、鳴り物入りで入部したエース候補の陰の努力。「ガチャン、ガチャン」と鳴り響く器具の音が、練習の虫と呼ばれる原点だった。
 リーグ単独トップに立つ13勝目で防御率とともに2冠をキープ。チームを3連勝に導き、首位ヤクルトとは6月4日以来となる2・5ゲーム差に迫った。「まだ39試合あるんで、投げる試合は全部勝って、優勝できるように」。屈辱を味わった地で、内海が力強く約束した

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